わかめは生育する場所や時期によって、形態が著しく異なります。一般に、外洋や沖合など波浪や潮流が激しいところで育った北方型わかめは、茎が長く、葉も肉厚で、切れ込みも大きくなります。内海など比較的穏やかな海で育った南方型わかめは、その逆になります。
長さ100~200cm、幅40~50cmくらいで、羽状に分裂。真崎わかめは、この葉の切れ込みが深いことと、葉が肉厚であることで有名です。一般に食されている部分です。根元部分を元葉、葉の先を枝葉と呼びます。元葉は柔らかいのでサラダに、枝葉は麺類などのトッピングにおすすめです。
葉の中心部にある主脈のことで、根の上の部分にまで伸びています。茎は円柱状。個体差はありますが、茎が1m~2mと他のわかめにくらべて長いことも真崎わかめの特徴です。茎はシャキシャキとした歯ごたえがあるので炒め物や佃煮に使われます。
この部分は通常"みみ"などと呼ばれる根元の部分で、わかめの芽ともいえます。ミネラル分が豊富で「ぬるぬる」とした食感が楽しめます。珍味として好まれています。
天然物は岩や砂などに、養殖物は養殖ロープに、わかめはしっかりと根を張ります。短いが、丈夫な根です。天然物を採取する場合は、後々の手間を考え、根を残して刈り採ります。
わかめは一年草の海藻です。田老地区では、養殖わかめの水揚げ、天然わかめの採取を終え、コンブの水揚げを終える頃から翌シーズンのわかめの養殖の準備がはじまります。まず、7月の下旬から8月の初旬にかけて、磯場に自生する天然わかめのめかぶを採取します。このめかぶを一晩陰干しして、翌朝まだ暗いうちにタンクに貯めた海水の中に入れます。そうすると遊走子が放出されますので、その中にシュロ糸で編み上げた種苗器を1時間ほど浸して、糸に遊走子を付着させます。更にこれを沖合の養殖施設に運び、適正と思われる深水で管理します。2ヶ月程すると遊走子は、配偶体となって受精し、10月頃に芽胞体へと変化していきます。